支度金・準備金を支給する病院が増えています

お金

不足する看護師を確保するために、病院は様々な手を打っています。
院内保育所を設置したり、短時間勤務や夜勤免除を取り入れている病院も増えています。
定年の延長や再雇用を実施しているところも多いです。

 

就職支度金制度

支度金もその1つです。入職したら、10万円〜60万円程度を就職手当として支払うというもの。入職準備金などとも呼ばれますが、もらえるのは入職後です。
例えば、1年間の勤務を条件に、働き出して3ヶ月後に30万円を支給する。1年以内に退職すると、返金しなくてはならないなどです。
返金の決まりは無いけれど、6ヶ月経ってやっと40万円もらえるような病院も。
その他の条件としては、夜勤可能な常勤にのみ支給としている病院が多いです。
支給される金額が高いほど、貰えるまでの期間や勤務を約束する年数が長くなる傾向があります。希望者に100万円を支給するある病院では、3年以上の勤務を条件にしています。中には、自分で金額を選べるところも。

 

就職準備資金貸付制度

仕組みとしては支度金と同じなのですが、無利息の貸付としている病院もあります。
希望者に50万円を貸し付けて、2年間在職すると返還を免除するなどです。

 

もらえる条件

勤務期間、勤務形態などの他に、多くの施設では直接応募、もしくはハローワークからの応募であることを支給の条件としています。
こちらに書いたように、紹介会社経由だと100万円もの紹介料を病院が負担しなくてはなりません。直接応募なら、その分を支度金に回せるということです。

 

なぜそんなに貰えるのか?

なぜ?

ひと言で言えば、看護師を確保するためです。

 

看護師が不足している地域の自治体が運営する病院などでは、引っ越してくることを条件にしていることも。島根県の飯南町立飯南病院では、新たに飯南病院に勤める看護師に対して、50万円を支給しています。新たに飯南町に居住する、3年間勤務するなどの細かい条件があります。

 

離島などの人口が少ない場所は、ナースも不足しています。病院が引っ越し費用を負担したり、家電が完備された寮を用意したりしています。
このように、地域的な問題で不足するナースをなんとか確保したいというのは理解できますよね。

 

ところが、一見何の問題もなさそうなのに多くの支援金を出している病院は、ちょっと注意した方がいいかもしれません。
看護師の離職率が高いと考えられるからです。あまりに準備金の条件の良い病院は、いわゆるブラックで職場の人間関係にも問題があるのかもしれません。
内部情報をしっかりと調べたほうが良いでしょう。

 

お祝い金をくれる紹介会社もあります

人気の病院は、応募が多いため支度金を出す必要が無いとも考えられます。その分、他の福利厚生が充実していることも。
その場合でも、お祝い金をくれる紹介会社を利用すれば5万円や10万円がもらえます。
とはいえお祝い金目的で転職するわけでは無いので、もらえたらラッキーくらいの気持ちの方がいいでしょう。