人材派遣と人材紹介は違います!

看護師の働き方として、派遣ナースという方法もあるのですが、人材派遣会社と、紹介会社とを混同している人がとても多いので、しっかり解説しておきたいと思います。

 

看護師向けの掲示板などを見ていても、紹介会社について相談しているのに、回答者が派遣について話していることも。人材派遣と人材紹介では、文字だけ見れば確かに似てますからね。

 

いわゆる紹介会社とは、看護師の転職をサポートする会社です。
人材が欲しい医療機関と、働きたい看護師との間を取り持つマッチングサービス。間に入って転職させる斡旋業者のことです。
就職が決まったら、医療機関から手数料をもらうことで利益を得ています。
詳しくはこちらをご覧ください。→紹介会社について

 

じゃあ派遣って何なの?

普通、看護師が雇用されるのは病院などの働いている施設ですよね。それと違い、派遣ナースは働いている施設に雇用されていません。

 

派遣会社の仕組み

 

人材派遣会社に雇用され、施設へ働きに送り出されているのです。だから、給料も派遣会社から支払われます。

看護師の派遣って、違法じゃないの?

実は労働者派遣法という法律で、医療関連業務の派遣は「原則として」禁止されているんです。
医師、薬剤師、看護師、管理栄養士などの医療者は派遣として働くことはできないんですね。ただし、「原則として」です。
看護師でも、次の例外に当てはまる場合は派遣で働くことができます。

 

紹介予定派遣

6ヶ月後にお互いが同意すれば直接雇用されるのが前提の仕組み。自分にあった職場か試すことができる。

 

社会福祉施設など

病院や診療所などの医療施設以外の施設。具体的には老人ホームやデイサービス、訪問入浴、地域包括支援センター、保育園などが派遣可能です。医療行為を行なわない職場ですね。

 

産休・育休・介護休中などの代替

正職員が産休の後に戻ってこれるように、その間だけは派遣でスタッフを補充できるというわけです。

 

中には、この3つの例外に当てはまらないのにも関わらず、違法すれすれのところもあるようです。また、離島などの僻地(都道府県が認めた病院など)での医師は派遣可能ですが、看護師はNGです。(紹介予定派遣はOK)

 

日雇派遣は原則禁止

2012年に労働者派遣法が改正されました。これにより、会社はマージン率の公開や、待遇に関する説明が義務づけられました。また、看護師に限らず短期間(30日以内)のいわゆる日雇派遣が原則禁止されました。例外を除き、単発やスポット派遣ができなくなったのです。
短期間や単発で働きたい場合は、直接雇用されるアルバイトなどならOKです。あくまでも日雇派遣がNGとなったということです。

 

例外:60歳以上、雇用保険の適用を受けない学生、本業の収入が500万円以上、世帯収入が500万円以上で主たる生計者でない者

 

どんな人が派遣で働いているの?

月に何回だけ働きたい、期間限定で働きたいなど、自由に働けるのがメリット。昇給やボーナスが無い、即戦力が求められるなどがデメリットですね。
例えば半年先に引っ越す予定がある場合など、短期間だけでも派遣で働いていた方が、引越し先で転職する場合にも好印象になります。
また、直接雇用でアルバイトするよりも時給が高いです。ダブルワークとして利用するのも重宝します。老人ホームなどで働きたい場合も派遣会社を利用している人が多いです。
別の病院へ移りたいという人も、紹介予定派遣を使えば自分にあった職場か分かります。そのため紹介予定派遣の後に直接雇用されたナースは、長期に渡って働いている人が多くなっています。転職で失敗したくない人にはおすすめです。

どの会社を利用すれば良いの?

派遣と紹介、どちらも行なう会社があるというのも、混同してしまう理由の1つです。看護師専門としては、MCナースネットや、ナースパワー、スーパーナース、ベネッセMCMなどがありますが、いずれも派遣以外に、通常の転職の斡旋も行なっています。
いろんな働き方を探したいなら、これらのサイトで検索してみましょう。
特にMCナースネットのサイトは、トップページが整理されていて見やすいです。

また、最近では直接雇用でも短時間勤務など働きやすい仕組みを取り入れている病院も増えています。直接雇用でも融通の利く職場を見つけたい人は、紹介会社を利用しましょう。